当院では、HbA1cの検査結果を採血後すぐにお知らせすることができます。
検査結果を見て診療をさせていただくため、より効果的に治療が行えるようになりました。
■ HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)ってなに?
以下の特徴をもつ新薬も積極的に使用して治療を行っております。
① 単独投与では、低血糖をおこしにくく血糖値が改善されます。
② 体重減少が期待できる薬剤があります。
1) インクレチン関連薬
インクレチンは、小腸から分泌されるホルモンで、インスリン(血糖値を下げるホルモン)分泌を促進します。
その促進効果は、血糖値依存性なのでインクレチン単独で低値血糖を起こすことはありません。
インクレチン関連薬には、以下のタイプがあります。
① DPP-4阻害薬:内服薬
② GLP-1受容体作動薬:DPP-4阻害薬の数倍の血糖降下作用があります。
その中でセマグルチド(内服薬は「リベルサス」・注射薬は「オゼンピック」)には体重減少効果があります。
③ GIP-GLP-1受容体作動薬:GLP-1だけではなく、GIP受容体を活性化するので血糖降下作用・体重減少効果が最も期待できます。
現在は注射薬チルゼパチド(マンジャロ)のみが承認されており週1回の注射薬です。2024年4月から一か月投与が可能になりました。
GLP-1およびGIP-GLP-1受容体作動薬には副作用として治療初期において吐気・嘔吐などの消化器症状が出ることがあります。
■ インクレチン関連薬とは?
2) SGLT(ナトリウム・グルコース輸送体)2阻害薬
① 腎臓での尿糖排泄量を増加させることにより血糖値を改善します。
② SGLT2阻害薬は、慢心臓保護作用・腎臓保護作用があります。
③ 尿量が増加するため、水分(お茶やお水)を充分とるように心がけて下さい。
■ SGLT2阻害薬とは?
肥満と肥満症
肥満とは、身長に比して体重が重いことを言います。一般的にはBMI (Body Mass Index) で表示されます。
BMIは、計算式:体重 (kg) ÷ 身長 (m) ÷ 身長 (m)で算出します。
例)身長 170 cmで体重 65 kgの方は、BMI=65 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 22.5 となります。
■ BMIと適正体重の自動計算
肥満は次のような様々な障害を合併することがあり、それを肥満症と言います。
① 2型糖尿病など ② 脂質異常症 ③ 高血圧 ④ 高尿酸血症・痛風など ⑤ 心筋梗塞・狭心症
⑥ 脳梗塞・脳血栓 ⑦ 脂肪肝 ⑧ 月経異常 ⑨ 睡眠時無呼吸症候群 ⑩ 変形性関節症(膝・股関節)
肥満の治療の基本は、食事療法と運動療法です。どうしても減量できない場合は、薬物治療が必要と考えられます。